「離婚調停」という言葉は聞いたことがあっても、どこで、何をするのか、具体的にイメージできない方も多いのではないでしょうか。
私も、夫から離婚調停を申し立てられるまでは、その一人でした。夫と向かい合って、話し合うものだと思っていたほどです。
そこで、この記事では、約10か月にわたり5回の調停を経験した私が、実際の様子や話し合ったこと、不成立になった経緯をお伝えします。
これから離婚調停に臨む方や、どのくらいの期間がかかるのか気になる方の参考になればうれしいです。
離婚調停に至るまで
まずは、離婚調停に至るまでの経緯をざっくりお伝えします。
当時は私も夫も30代後半。夫婦関係は100%円満だったわけではなく、どちらかというと友達同士のような夫婦でした。
そんな中、夫婦喧嘩をきっかけに夫から離婚を切り出され、その後、探偵の調査で不倫が判明。
不倫相手への慰謝料請求や訴訟を進める中、別居が始まりました。

夫から離婚調停を申し立てられた
別居から約2年後、夫から離婚の話し合いを持ちかけられ、金銭面の離婚条件が提示されました。ただ、私の弁護士からは特に有利な条件ではないと言われ、しばらく様子を見ることに。
その約1年後、今度は夫側の弁護士から、新たな離婚条件を記した書面が届きました。応じなければ離婚調停を申し立てるとのこと。

再び弁護士に確認してもらうと、以前よりも不利な内容だったため、その書面には返答しませんでした。その後まもなく、夫側から離婚調停を申し立てられました。
離婚調停に向けて準備したこと
夫から離婚調停を申し立てられたあとは、まず私の弁護士に連絡しました。
それまでは不倫相手への慰謝料請求についての契約だったため、調停への対応も依頼することに。あらためて事務所を訪れ、契約しました。

契約の際には、調停の流れについて説明を受けました。
そのうえで、妻としての立場を維持し、条件に納得できるまでは離婚しないという意向を弁護士に伝えました。
というのも、再婚に興味がなかったからです。別居後も夫の家族カードを使えていたので、日々の生活に困ることはなく、離婚を急ぐ理由がありませんでした。
当時の気持ちや、別居中にどう過ごしていたかは、こちらの記事に詳しくまとめています。

1回目の離婚調停の流れと、話し合ったこと
家庭裁判所に入り、待合室へ
1回目の離婚調停は、東京・霞が関の家庭裁判所で行われました。夫側の弁護士から書面が届いてから、約3か月後のことです。

当日は近くで弁護士と待ち合わせ、家庭裁判所へ。入り口にはセキュリティーゲートがあり、空港のような荷物検査を受けました。
その後、エレベーターで調停室のあるフロアへ。相手方(調停を申し立てられた側)の待合室で待ちました。
調停室には、男女2人の調停委員
数分後、調停室へ案内されました。部屋は6畳くらいの広さで、テーブルと椅子があり、男女2人の調停委員が座っていました。
見たところ、男性は60代くらい、女性は50代くらいの方でした。

実は、それまで調停というと、映画やドラマの裁判のような場面を想像していました。調停委員から厳しく問い詰められるのではないかと思っていたんです。
ですが、実際にはそんなことは一切なく、話を聞きながら進行してくれる方たち、という印象でした。
夫側と私側が、交互に意向を伝える
調停では、夫や夫の弁護士と直接話し合うことはなく、夫側と私側が交互に調停室へ入り、調停委員と話をしました。
お恥ずかしい話、夫と同じテーブルを囲むものだと思っていたので、この進め方にはびっくり。
なお、待合室は双方で離れた場所にあり、顔を合わせにくい配置でした。
ただ、夫側の待合室は調停室に近く、夫が座る場所によっては、私が入室する際に姿が見える可能性もあると感じました。

なお、エレベーターは双方で共用なので、行き帰りに鉢合わせする可能性もあります。
顔を合わせたくない方は、事前に弁護士に相談し、移動のタイミングを見計らうとよいと思います。
とはいえ、私自身は調停期間中、夫と顔を合わせることは一度もありませんでした。
一回目の調停で、婚姻費用が決定
1回目の調停では、調停委員から、夫が離婚を希望していることを伝えられました。
それに対し、私の弁護士は、夫が有責配偶者であることを指摘し、私には離婚に応じる意思がないと説明。
(有責配偶者とは、不倫など、夫婦関係が破綻する主な原因を作った配偶者のことです。)
その後、離婚するかどうかを話し合う前に、まずは「婚姻費用」の金額を決めることに。
この婚姻費用とは、夫婦が婚姻生活を続けるために必要となる費用のこと。法律上、別居中でも、収入の少ない方は収入の多い方へ生活費の支払いを請求できるというものです。

私の場合は、裁判所が公表している「婚姻費用算定表」を使い、夫と私の収入をもとに、婚姻費用は月20万円に決まりました。
それまでは家族カードを使っていましたが、その後は毎月末に、私の口座へ20万円を振り込んでもらう形に変わりました。
2回目以降の離婚調停|約10か月・5回で不成立に
2回目以降も、私は離婚に応じない方針を貫きました。ただ、次のような点も話し合われました。
- 慰謝料の金額
- 財産分与の対象と金額
- 離婚後の生活費
- 家族カード利用分の精算
なかでも夫側から指摘されたのが、別居後に私が家族カードで使った金額です。

夫から利用額の上限は伝えられていなかったこともあり、同居中と同じ感覚で使っていて、20万円を超える月もありました。
その利用額も踏まえて、財産分与や慰謝料などの離婚条件が提示されました。
調停を重ねるなかで、夫側の離婚条件は何度か変わりました。ただ、弁護士から「離婚を急いでいないなら、応じる必要はない」との助言もあり、いずれも受け入れませんでした。
5回目になっても双方の意向は折り合わず、私の弁護士も「これ以上続けても合意は難しい」と判断。
調停は不成立となり、1回目から約10か月にわたる話し合いが終わりました。
離婚調停が不成立になった後、裁判へ
調停が不成立となった後、夫側から離婚訴訟を起こされました。1回目の裁判は、最後の調停から約3か月後でした。

調停のときとは違い、私も夫も裁判所へは行かず、双方の弁護士を通して手続きが進みました。
最終的には判決まで争わず、慰謝料・財産分与として約1,900万円を受け取る条件で和解。
訴訟が始まってから、約半年での成立でした。
和解を選んだ理由や、慰謝料・財産分与の詳しい金額は、こちらの記事にまとめています。

まとめ|離婚調停を経験して感じたこと
この記事では、約10か月にわたり5回の離婚調停を経験した私が、実際に話し合ったことや、不成立になった経緯をお伝えしました。
初めて家庭裁判所を訪れることもあり、1回目はとても緊張しました。
ですが、イメージしていた映画の裁判シーンのような緊迫感はなく、あくまでも「話し合い」の場でした。責められたり、問い詰められたりすることもなく、想像以上に落ち着いて話せました。
とはいえ、夫の意向を聞いて自分の考えを伝える場であるのは確か。
離婚に応じるかどうか、どんな条件なら考えられるかなど、事前に弁護士と自分の意向を整理しておくことが重要だと感じました。
この記事が、離婚調停を控えている方の参考になればうれしいです。


コメント